Cursorとは?無料でできることや使い方、設定、料金、インストールの流れを解説!
AIを活用したコードエディタが注目される中、VSCodeとの高い互換性を保ちつつ強力なAI補完やチャット機能を標準搭載しているCursorは、効率的なプログラミング環境として多くの支持を集めています。
本記事では、Cursorの概要から無料でできることや使い方、設定、料金、インストールの流れを解説します。
Cursorを使ってデータサイエンティストやAIエンジニアになるためのコーディング練習をしたい方はぜひ参考にご覧ください。
Cursorとは?
Cursorは、AI(人工知能)を活用してコードを書ける次世代のコードエディタAIエディタです。読み方はカーソルとなっています。
Visual Studio Code(VSCode)をもとに開発されており、VSCodeと同様のユーザーインターフェースや拡張機能をそのまま利用できます。
最大の特徴は、AIアシスタント機能が標準搭載されている点にあります。
初心者でも自然言語で指示を出してコードを書いたり修正したりできるほか、チャット形式で疑問を解消することも可能です。
さらに、リアルタイムでコードの自動補完やエラー修正提案を受けられるため、まるでエディタ内にChatGPTが組み込まれているような感覚で開発を進められます。
Cursorで無料でできること
Cursorには無料プラン(Hobbyプラン)が用意されています。
OpenAIのGPT-3.5モデルや低速モードのGPT-4を利用したチャットやコード生成が可能で、月ごとに回数制限はあるものの、主要なAI機能を試すには十分な範囲です。
加えて初回登録後の2週間はProプラン相当の機能を無料で体験でき、期間終了後も無料枠で継続利用できます。
学習や個人開発が目的の方であれば、まずはHobbyプランで試してみるのがおすすめです。
Cursorの機能
Cursorには、さまざまなAI機能が組み込まれており、コード作成から学習支援まで幅広く活用できます。
代表的な機能を以下に紹介します。
Chat
CursorのChatは、エディタ内でリアルタイムにAIとやり取りし、エラー原因を尋ねたり、実装したい機能のサンプルを得たりできる機能です。
画面を切り替えず、会話形式で開発を進められるため、効率的にコードを完成させられます。
Docs
CursorのDocsは、主要なプログラミング言語やライブラリの公式ドキュメントをあらかじめ取りめる機能です。チャットで「@Docs ○○」のように入力するだけで、その情報を参照した回答を得られます。
自分がよく使うドキュメントも追加可能なため、ブラウザ検索の手間を省きながら開発効率を高められます。
Composer
CursorのComposerは、複数ファイルにわたる大規模な修正や、一連のタスクをまとめてAIに任せたい場合に便利な機能です。
曖昧な指示でも関連箇所を自動分析し、必要なコードを生成・修正してくれます。
差分パッチを一括適用できるため、大がかりなリファクタリング(プログラムの動作を変えずにソースコードを改善する作業)や新機能追加もスムーズに進みます。
CursorとVSCodeの違いを比較
項目 | Cursor | Visual Studio Code |
AI機能 | AIチャット・自動補完が標準搭載 | デフォルトではAI機能なし(拡張機能で追加) |
料金体系 | 本体無料+高機能AIを使う場合は有料($20~) | 無料・オープンソース/Copilot別途課金($10~) |
拡張性 | VSCode由来でVSCode拡張機能をほぼ利用可能 | 拡張機能マーケットプレイスが充実 |
Cursorの最大の利点は、VSCodeと同様の操作感を維持しながら、はじめからAIアシスタントが使えることです。
追加のプラグインを導入せずに、自然言語ベースのコード補完やチャットが利用できます。
Cursorの使い方
Cursorを起動すると、VSCodeに似たレイアウトの画面が表示されます。
AI機能を使いたい場合は、画面右側のチャットボタンをクリックするか、ショートカット(例:Ctrl+L)でチャットパネルを開きましょう。
そこにコードやエラーに関する質問、または「新しい関数を追加して」といった命令を入力すると、即座にAIが回答してくれます。
コード自動補完はVSCodeと同じく、入力中にサジェストが表示されたらTabキーで確定できます。
修正やリファクタリングを依頼したいときは、対象行を選択してチャットに指示すると差分パッチをApplyボタン一つで適用できるため、大幅に開発効率が向上します。
Cursorの料金
Cursorには、Hobby(無料)・Pro・Businessの3プランが存在します。
- Hobbyプラン:月額0円。GPT-3.5や低速GPT-4を回数制限内で利用可能。
- Proプラン:月額$20。高速なGPT-4を月500回まで使えるほか、AIチャットやコード補完が無制限に。
- Businessプラン:月額$40/ユーザー。組織向けの管理機能やシングルサインオンなどが追加。
背景として、大規模言語モデル(GPT)の運用コストが高いため、有料プランが用意されています。
個人で学習や小規模な開発を行うならHobbyプランで十分ですが、業務や大規模プロジェクトで頻繁に活用する場合はProプラン以上を検討すると良いでしょう。
Cursorのバージョン
Cursorは頻繁にアップデートが行われ、特に以下のバージョンで大きな機能拡張がありました。
Cursor 0.43
- Composer UIの刷新:複数ファイルをまたぐ修正がより直感的になった
- 高度なAIエージェントの導入:大規模リファクタリングや複雑なデバッグを自動化しやすくなった
- BugFinder(試験機能):コード差分を分析し、潜在的なバグを検出できるようになった
Cursor 0.46
- Chat・Composer・AgentのUI統合:単一の画面でモード切り替えが可能になった
- エージェントのWebアクセス対応:必要に応じて自動検索し、最新情報を取得できるようになった
- .cursorignoreの実装:機密ファイルをAIに送信しない設定が容易になった
これらのアップデートにより、AIを使った開発効率をさらに高めるとともに、安全性や操作性の向上も図られています。
Cursorのインストールの流れ
- 公式サイト(Cursor公式ダウンロードページ)へアクセスし、Windows/macOS/Linuxなど利用環境に合ったインストーラをダウンロード。
- インストーラを実行し、画面の指示に従ってセットアップを完了。
- 初回起動時に表示されるログイン画面からメールアドレスやGitHubアカウントでユーザー登録。
- 必要に応じてVSCodeの設定や拡張機能をまとめてインポート(任意)。
- エディタのメイン画面が立ち上がったら準備完了。 すぐにAI機能が利用できます。
デフォルトのUIは英語ですが、VSCodeと同様に日本語化が可能です。
Cursorの設定 (初期設定)
- レイアウト調整 アクティビティバーを上部から左サイドへ移動するなど、VSCodeとほぼ同様のカスタマイズが可能です。
- プライバシーモード プライバシーモードをオンにすれば、コードやチャット内容が学習に使用されなくなります。 業務での機密コードや個人情報を含むプロジェクトを扱う場合はオンにしておくと安心。
- テーマやキーバインド VSCodeのテーマやショートカットをそのまま移行し、自分好みの作業環境を作れます。
Cursorの活用例
データサイエンティストやAIエンジニアを目指している方であれば、どのようにCursorをコーディング練習に活用できるか気になるでしょう。
おすすめなのがCursorをPythonの勉強に使う方法です。
Pythonの勉強に使う
Cursorは、チャット回答と補完機能を手軽に得られるため、Pythonの学習との相性が抜群です。
標準ライブラリについて質問したり、エラーメッセージを貼り付けて原因や対処法を聞いたりと、つまずきがちな箇所を即座にクリアできます。
AIがそばでサポートしてくれることで挫折を防ぎながら学習を進められるのが大きなメリットです。
PandasやNumPyといったデータ分析ライブラリの具体的な使い方も質問できるので、初心者から中級者まで幅広く活用できます。
もし、「データサイエンティストになるためにはPythonをどこまで習得すればいいのだろう?」とお悩みなら、『データサイエンティストに必要なPythonとは?』も参考にしてみてください。
独学でも進めやすい情報がまとまっています。
Cursorに関するよくあるQ&A
ここまでの説明でCursorについて理解が深まったでしょう。Cursorに関する細かい疑問についてもQ&Aで回答します。
Q1. Cursorを日本語化する方法は?
VSCodeと同様に、拡張機能マーケットで 「Japanese Language Pack」を導入し、 コマンドパレット(Ctrl+Shift+P)から「Configure Display Language」を選び「日本語」を指定してください。
再起動後、画面表示が日本語化されます。
Q2. Cursorの自動補完の有効・無効を切り替えるには?
エディタ右下の「Cursor Tab」ボタンをクリックすると補完機能のON/OFFを切り替えられます。
また、設定からショートカットキーを割り当てれば、キーボード操作でワンタッチ切り替えも可能です。
Q3. Cursorは拡張機能が使える?
CursorはVSCodeをベースにしているため、多くのVSCode拡張機能をそのまま利用できます。
GitLensやPrettierなど人気の拡張も問題なく動作し、テーマやキーバインドの変更も自由に行えます。
AIツールの利用に挫折しそうなときはメンタリングも検討
AIエディタは非常に便利な一方、初めて使う際は機能の多さに戸惑うこともあるでしょう。
特にデータサイエンティストやAIエンジニアとして転職を目指す初心者や中級者の方が、独学でコードを書いているうちに「正しい方向で学習できているのか分からない」「何から手をつけていいか迷う」というケースも少なくありません。
そんなときは専門家によるメンタリングを受けるのがおすすめです。
ビッグデータラボの『メンタリングプログラム』では、AIやデータサイエンスに精通したメンターが、AIツールの利用スキルの習得も含めてデータサイエンティストやAIエンジニアになるための道筋を提案します。
無料相談を受け付けているので、Cursorでのプログラミング学習に挫折してしまった方や、Cursorのほかにも転職に役立つAIツールを知りたい方などは、ぜひ一度ビッグデータラボまでご相談ください。
AI・データ分析メンタリングプログラム
データ分析講座で、受講者が統計とデータ分析に関する広範な知識を習得できるプログラムであることを正式に認定する制度です。
まとめ
以上、VSCode由来の次世代AIコードエディタ「Cursor」について、概要や料金プラン、無料でできることやインストール方法などを解説しました。
標準搭載のAIアシスタントによって、コードを書く段階からバグ修正までスムーズに行えるため、初心者から熟練エンジニアまで幅広く活用できます。
まずは無料プランで自動補完やチャット回答を試してみると、自然言語での質問や提案がもたらす開発効率の向上を実感できるはずです。
AIエディタは今後も急速に発展が見込まれており、開発現場でスタンダードになる可能性があります。
データサイエンティストやAIエンジニアとしてのステップアップを考えている方も、この機会にAIを活用したスキルセットを身につけておくと転職活動で大いに役立つでしょう。
コンテンツ
- Cursorとは?無料でできることや使い方、設定、料金、インストールの流れを解説!
- Cursorとは?
- Cursorで無料でできること
- Cursorの機能
- Chat
- Docs
- Composer
- CursorとVSCodeの違いを比較
- Cursorの使い方
- Cursorの料金
- Cursorのバージョン
- Cursor 0.43
- Cursor 0.46
- Cursorのインストールの流れ
- Cursorの設定 (初期設定)
- Cursorの活用例
- Pythonの勉強に使う
- Cursorに関するよくあるQ&A
- Q1. Cursorを日本語化する方法は?
- Q2. Cursorの自動補完の有効・無効を切り替えるには?
- Q3. Cursorは拡張機能が使える?
- AIツールの利用に挫折しそうなときはメンタリングも検討
- まとめ
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