データサイエンティストの講座5選! 比較基準や給付金の条件も紹介
データサイエンティストを目指している方、育成したい方にとって役立つのが、データサイエンティストの講座です。適切な観点から選べば目的をスムーズに達成できるでしょう。今回は、データサイエンティストの講座を選ぶときの比較基準をおさらいしたうえで、おすすめの講座をピックアップしてご紹介します。給付金の概要や金額、支給条件なども簡単にまとめているので、受給を検討している方もぜひチェックしてみてください。
データサイエンティストの講座を選ぶときの比較基準
データサイエンティストの講座がさまざまな企業・教育機関などから提供されています。候補が多いと講座の選択に迷うでしょう。
安易に選んでしまえば高額の費用と学習時間が無駄になる恐れもあります。自分に適した講座、組織に適した講座を選べるように、最低限の比較基準を押さえておきましょう。早速、データサイエンティストの講座を選ぶときの比較基準を解説します。
比較基準1.実施形態
データサイエンティストの講座の実施形態は事業者によって異なります。不明点をすぐに解決できる環境を希望するのであれば通学のオフライン実施が最適です。
なお、データサイエンティストの講座は基本的にオンラインで実施される傾向があり、通学の講座は限られています。また、公開情報から通学なのかオンライン実施なのか、いまいちハッキリしない講座も多いです。
本記事ではおすすめの講座を実施形態を含めて紹介しており、探しづらいオフライン対応講座を中心に掲載しました。自分に適した実施形態の講座を見つけたい方は、後述の講座紹介もぜひご確認ください。
比較基準2.訓練期間
講座を受ける人によって学習可能時間が異なり、企業であれば育成に割ける時間も違います。
データサイエンティストの基礎知識を学んで素早く転職したいのであれば短期間で学べる講座が適していますし、組織のメンバーを本格的なDX人材に育成したいのであれば長期間にわたって実務スキルを学べる講座が最適です。
学習できる時間や目的に適した訓練期間の講座を選択しましょう。
データサイエンティストの転職ロードマップや育成方法などについては下記の記事で解説しているので、詳細が気になった方はぜひご覧ください。
データサイエンティストは初心者でも転職できる?未経験からなるためのロードマップ、求人がある業界、平均年収などを解説!
データサイエンティストの育成方法を解説! 研修の内容や期間、教育コストは?
比較基準3.費用
データサイエンティストの講座はそれぞれ訓練期間や学習スケジュールが異なります。基本的に、1か月あたりの費用を想定すると、安いかどうか判断しやすくなります。
短期講座でも、1日あたりの学習時間が長くなるため、高額になることがあります。最終的に学習の密度を慎重に吟味して比較してみてください。
データサイエンティストのおすすめ講座
データサイエンティストの講座を比較検討しやすいように、各種講座について特徴や実施機関、実施形式、訓練期間、費用などをご紹介します。
※選定した講座はすべて専門実践教育訓練給付金制度に対応しています。専門実践教育訓練給付金の概要や支給対象者の条件などについては後述していますので、活用を検討する方はご確認ください。
※紹介している講座は2024年6月時点の情報です。内容が変更されるあるいは受付終了となる可能性も想定されます。今後の詳細は公式ホームページの情報もご確認ください。
データサイエンティスト育成講座(RSS認定講座)
DX人材としてデータサイエンティストを育成できるカリキュラムの講座です。プログラミングの技術だけでなく、データ分析でビジネス課題の解決を主導するスキルを習得できます。
統計学や機械学習などの分析手法をどのように思考して適用すべきか、ビジネスケースを通して学べるのが特徴です。
通学による対面授業を受けられるので、講義中にその場で質問できます。ビジネス現場を想定した実務的な質問ができる点に満足している方も見受けられました。
世界最大級の統計学会の1つである英国王室公認の王立統計学会(RSS)の認定基準をクリアした講座となっており、修了後に実力を証明しやすいでしょう。
基本情報
実施機関 | datamix |
実施形態 | 通学・オンライン(選択可能) |
訓練期間 | 9か月 |
費用 | 入学金:27,500円(税込)
受講料:940,500円(税込)※一括申込 |
専門実践教育訓練給付金 | 対応 |
英国王立統計学会が定める水準に到達したデータ分析の専門家を認証する制度もあります。英国王立統計学会の認定団体としてビッグデータラボは認証登録を案内しています。データ分析スキルを証明するために認証登録をご希望される方は、ぜひビックデータラボまでお問い合わせください。
データサイエンティスト養成ブートキャンプ
データサイエンティストに必要な基礎スキルを短期間で学べる講座です。
データサイエンティストが行う一連の分析(データ観察・データ加工・分析・評価・報告)を自律的に実施できるレベルを目指します。
データ分析のためにPythonの基礎を理解している人を対象としています。
座学で基本を学習してすぐに演習で実践できるので、技術の習得につながりやすいと評判です。発表の仕方まで学べる点も特徴となっています。
基本情報
実施機関 | NECビジネスインテリジェンス |
実施形式 | 座学・遠隔ライブ受講 |
訓練期間 | 20日間 |
費用 | 受講料:880,000円(税込) |
専門実践教育訓練給付金 | 対応 |
データサイエンスアカデミー エキスパートコース
転職や職場実践を目的に、未経験でもゼロからデータサイエンスを学べる講座です。データサイエンスに必要なプログラミングやデータベースの基本、実務で必要な統計学、データ分析手法を学べます。
ロールプレイでデータ分析プロジェクトの進め方を体験できるのが特徴です。プレジョブでは課題設定・データ選定・データ分析・レポーティングまで自力で行う実務力を養えます。
基本情報
実施機関 | データサイエンスアカデミー |
実施形式 | 映像講義と対面授業のハイブリッド型 |
訓練期間 | 3か月~4か月 |
費用 | 受講料:748,000円 |
専門実践教育訓練給付金 | 対応 |
製造業特化型データサイエンス集中コース
AI全般の知識および製造現場で必要とされる領域の機械学習を重点的に学べる講座です。
多変量解析や画像処理、時系列解析、最適化など、現場に役立つ基礎事項を体系的に学習できます。
時系列データや画像データを用いた実践的な演習課題を用意しており、実務を想定したチーム開発まで経験できるのが特徴です。
講座を修了すれば、チームをけん引できるデータサイエンティストとして組織で重宝されるでしょう。
基本情報
実施機関 | テックポート株式会社 |
実施形式 | 座学 |
訓練期間 | 6か月 |
費用 | 受講料:880,000円(税込) |
専門実践教育訓練給付金 | 対応 |
データサイエンティスト本格養成コース(DFC)
データサイエンスや情報倫理、統計分析、機械学習、最適化などのテーマをまとめて学習できる講座です。
統計分析と機械学習を重点的に学べるカリキュラムに特徴があり、高度なデータ分析やAI開発の実践ができるデータサイエンティストを目指す方に適しています。プログラミング言語の「R」や「Python」を用いた実践的なデータ分析スキル・実装スキルも習得可能です。
データ分析の基礎を学んだ方が、よりハイレベルのスキルを習得したい場合に検討してみるとよいでしょう。なお、数学に自信がない方向けの数学講座(オンデマンド配信)をコース受講者全員が受講できるようになっています。
基本情報
実施機関 | 東京大学エクステンション株式会社 |
実施形式 | 対面・オンライン |
訓練期間 | 6か月(20日間) |
費用 | 受講料:858,000円(税込) |
専門実践教育訓練給付金 | 対応 |
データサイエンティスト講座の料金を抑えるには専門実践教育訓練給付金の利用を検討
データサイエンティストになるために必要な知識やスキルは幅広く、学習すべき内容も多いです。そのため、本格的にデータサイエンティストを目指す講座は高額になりがちです。ここまでご紹介した講座の料金を見て、学費を支払うのが難しいと感じた方も多かったのではないでしょうか。
講座の費用が高いと感じたときは、政府の給付金の利用を検討してみてください。引き続き、データサイエンティストの講座を受けるときに検討したい専門実践教育訓練給付金についてご紹介します。制度の仕組みをおおよそ把握しておき、利用できるかザックリと判別できるようにしましょう。
専門実践教育訓練給付金の概要
専門実践教育訓練給付金は、労働者の中長期的キャリア形成に役立つ教育訓練を受けた方に対して、受講費用の50%(年間上限40万円)を訓練受講中6か月ごとに支給する制度です。
資格を取得して訓練終了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇用されたときは、受講費用の20%(年間上限16万円)が追加で支給してもらえます。つまり、受講費用の最大70%が支給される可能性もあります。
デジタル関係の講座が対象となることがあり、第四次産業革命スキル習得講座(経済産業大臣認定)として、データサイエンティストの講座も支給対象となるパターンが多いです。
専門実践教育訓練給付金の対象者の条件
専門実践教育訓練給付金の支給要件は下記のいずれかに該当したうえで厚生労働大臣が指定する専門実践教育訓練講座を修了する見込みで受講していることです。
【雇用保険の被保険者(在職者)】
専門実践教育訓練の受講開始日に雇用保険の被保険者である方で、支給要件期間(※)が3年(初めて受給する場合は2年)以上ある
【雇用保険の被保険者であった方(離職者)】
受講開始日に被保険者でない方で、被保険者資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内であり、支給要件期間が3年(初めて受給する場合は2年)以上ある
※受講開始日までの間に同一事業者に被保険者等として雇用された期間
参照:専門実践教育訓練給付金に関するよくあるご質問(厚生労働省)
対象確認の問い合わせ先
専門実践教育訓練給付金の手続きはハローワークへの申請が必要なので、データサイエンティストの講座を提供している事業者でも支給対象かどうかは判断できない場合があります。
支給対象かどうかを正確に判別するにはお住いの住所を管轄するハローワークに確認しましょう。
まとめ
データサイエンティストの講座を選ぶときは、実施形態・訓練期間・費用を比較して選ぶのが基本です。
オンラインだと質問しづらいと感じる方はオフライン対応講座を検討してみてください。なるべく早く転職したいという方であれば短期集中講座が適しているでしょう。
データサイエンティストの講座は高額な傾向です。コストを抑えたい場合は専門実践教育訓練給付金制度も活用してみてください。