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G検定とは? AIエンジニアに関するメリットや難易度、勉強時間、学習方法などを解説!

G検定とは? AIエンジニアに関するメリットや難易度、勉強時間、学習方法などを解説!

G検定とは? AIエンジニアに関するメリットや難易度、勉強時間、学習方法などを解説!

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DX推進が加速的に進む現代において、キャリア形成の手段としてG検定が注目されています。AI領域に関連する資格試験であり、AIエンジニアの働き方に興味がある方であれば、取得すべきか迷うところではないでしょうか。今回はG検定のメリットや難易度、勉強時間、学習方法、申し込み方法などを解説します。G検定の全体像をスムーズに把握したい方はぜひ参考にしてみてください。

G検定とは

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G検定とは、AI・ディープラーニングの活用リテラシーを習得するための資格試験です。一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施しています。

Gはジェネラリスト(幅広い知識を備えた人物)を意味しており、G検定はAI・ディープラーニングの分野を総合的に広く学ぶのに最適です。

人工知能の概要や動向、機械学習の具体的手法、ディープラーニングの概要、数理・統計などの問題が出題されます。

AI・ディープラーニングについて体系的に理解したい方や、データ活用をベースに新しい企画を立案したい方、DX人材として市場価値を高めたい方などに適しているでしょう。

数理統計に関しては統計検定3級程度の基礎知識が求められます。

統計検定3級の学習方法については下記の記事で解説しているので参考にしてみてください。

統計検定とは? メリットや難易度、勉強時間、データサイエンティストを目指すための学習方法などを解説!

【基本情報】

G検定の基本情報を一覧にまとめます。全体像を知りたい方はひとまずご覧ください。

日程・日時(2025年の例)
第1回 1月11日(土)13:00〜 第2回 ①3月7日(金)16:00〜 ②3月8日(土)13:00〜 ※2日開催 第3回 5月10日(土)13:00〜 第4回 ①7月4日(金)16:00〜 ②7月5日(金)13:00〜 ※2日開催 第5回 9月6日(土)13:00〜 第6回 ①11月7日(金)16:00〜 ②11月8日(土)13:00〜 ※2日開催
試験時間
120分
問題数
160問程度
難易度
低い
勉強時間
30~50時間程度
合格率(2025年)
2025 #1:73.69% 2025 #2:74.61%
合格発表日
試験の2~3週間後までにメールアドレスに通知
受験費用
【初回受験】 一般:13,200円(税込) 学生:5,500円(税込) 【再受験】 一般:6,600円(税込) 学生:2,750円(税込) ※過去受験日から2年以内
受験資格
制限なし
申込方法
受験チケットを購入して指定サイトから希望の試験回に受験予約をする

AIエンジニアを目指すうえでG検定を取得するメリット

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AIエンジニアに興味がある方であれば、G検定を取得するメリットがあるのか、気になるところではないでしょうか。

引き続き、AIエンジニアを目指すうえでG検定を取得するメリットを解説します。

メリット1.AIエンジニアに必要な基礎知識を学べる

AIエンジニアは、AIやディープラーニングの手法によって問題解決の手順を考えてシステムとして実現する技術者です。目指すには必然的にAIとディープラーニングについて学ぶ必要があります。

その点、G検定ではAIとディープラーニングの分野を中心に出題されるため、AIエンジニアに必要な基礎知識を広く学べる点がメリットです。

漠然とAIエンジニアになりたいけれど、AIとディープラーニングについて深くは理解しておらず、自分でも目指せるのか不安を持っている方も多いでしょう。

G検定でひとまずAIとディープラーニングの全体像を知ることで、AIエンジニアを目指すか判断材料が得られます。

AIエンジニアを目指すきっかけをつかみたいのであれば、G検定を受験しない手はないでしょう。

参照:AIエンジニア(職業情報提供サイトjobtag)

メリット2.日本最大のAIコミュニティの参加権を得られる

AIエンジニアを志望する方がG検定に合格するメリットとして、日本最大のAIコミュニティ「CDLE」の参加権が得られることも挙げられます。

CDLEでは、メンバー同士が交流を深め、ディープラーニングに関する知識や経験を共有できます。

ディープラーニングに関する最新ニュースや論文、書籍などの情報が得られるほか、著名人を招いたメンバー限定の勉強会・講演会にも参加可能です。ビジネスコンテストに参加する仲間を作ることもできます。

情報共有に関してはslackというチャットツールを通して行われます。G検定に合格したあと招待メールから参加できる仕組みです。

AIエンジニアを目指すうえでのヒント獲得や実績作りに役立つでしょう。

G検定の難易度と勉強時間

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G検定を取得するメリットをお伝えしましたが、自分でも合格できるのか気になった方もいるでしょう。

G検定の合格率は毎回65~70%ほどとなっています。受験した方の半数以上が合格できることから比較的難易度は低い印象です。

また、G検定の勉強時間の目安はおおよそ30~50時間となっており、人によっては15時間程度で合格する方もいます。

仮に30時間で合格する場合を想定すると、1日1時間勉強をすれば1か月で取得することも不可能ではないとわかるでしょう。

比較的短期間で合格できる点でも難易度は低いといえます。AIエンジニアを目指す方がひとまずAIや機械学習、ディープラーニングの概要を知るのに最適です。

G検定の勉強法

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G検定は比較的に難易度が低いことを知り、挑戦したくなった方もいるのではないでしょうか。続いて気になるのが取得に向けた勉強法です。ここでは、G検定の主な勉強法を解説します。

書籍学習

G検定の勉強法として定番なのが書籍学習です。公式テキストを複数回読み進め、問題集を繰り返し解きます。

文脈に沿うように事後確率や事前確率などの用語を空欄に当てはめる問題も出題されます。問題集で頻出する用語については特に、自分で意味を正しく説明できるようにしましょう。

書籍だけではわからない言葉があったときは、インターネットでもリサーチして、書籍やノートに情報を書き加えるとよいでしょう。

勉強サイト

G検定は書籍だけでなく対策専用の勉強サイトの利用も検討できます。たとえば、株式会社ダイビックはG検定の模擬試験を無料で受験できる「ディープロ EXAM」という勉強サイトを開設しています。

本番の試験と同じ形式の問題が計226問からランダムで出題されます。

テキストをインプットしたあとに受験すれば、知識の定着や弱点の発見に役立てることが可能です。先に受験して問題の出題傾向をつかめば、テキストを読むときに重要な部分をピンポイントで学べるでしょう。

Kaggle

Kaggleは画像・自然言語処理の機械学習のコンテストに参加できるプラットフォームです。コンテストに取り組みながら深層学習の具体的な知識を素早く習得するのに役立ちます。

必ずしもG検定の勉強にKaggleは必要ではありませんが、Kaggleの利用を通して学べる範囲は、G検定とも関連が見受けられます。

実戦経験を積むことで深層学習の理解も深まりやすくなり、G検定の合格にも役立つ可能性があります。

Kaggleの使い方については下記の記事で解説しているので、活用してみたい方は下記の記事をご覧ください。

Kaggleとは? メリットや使い方、勉強法などを解説!【初心者向けのコンペ一覧も掲載】

G検定の対策におすすめの本・テキスト

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G検定の勉強方法として書籍学習が基本であることをお伝えしました。とはいえ、G検定の対策に活用できる書籍はたくさんあり、どれを選ぶべきか迷ってしまう方もいるでしょう。

実はG検定の合格者が学習に使用している教材はおおよそ決まっており、同様の書籍を選ぶことで合格の可能性を高められます。

G検定の対策としておすすめの本・テキストは下記の通りです。

G検定公式テキスト

試験運営団体である日本ディープラーニング協会が監修しているG検定公式テキストです。

改定された新シラバスに完全準拠しており、試験範囲を網羅しています。

人工知能の基礎やディープラーニングの概要、手法、社会実装に向けた応用、具体的な活用事例などを学習可能です。

章末問題も掲載されているので、効率的に試験対策を進められます。合格者のほとんどが利用する教材なので確実に用意しておきましょう。

G検定公式テキスト

最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 問題集

充実の問題数とわかりやすい解説で機械学習とディープラーニングの手法と仕組みを学べるG検定の問題集です。

解説だけで170ページのボリュームです。写真やイラストなども用いられているため、理解しやすくなっています。

用語解説コーナーも掲載されており、U-NetやLDA、BERTなど、サクッと言葉の意味を確認できるのも便利です。

公式テキストとセットで活用して使う方が見受けられます。公式テキストとのセット購入を検討してみるとよいでしょう。

最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 問題集

徹底攻略ディープラーニングG検定ジェネラリスト問題集

新シラバスに完全対応したG検定受験者必携の問題集です。

「人工知能と法律・契約および動向」の章が追加されており、知財・発明・AI創作物の著作権に関する設問や、自治体のAI活用方針に関する設問などにも対応しています。

解答部分には「チューリングテストとは何かを理解しましょう」など試験対策の一言ポイントも掲載。試験に向けて何を理解すればよいのかもわかりやすいです。

本番試験と同じ出題数の模擬試験(総仕上げ問題)も収録しています。試験前の実力を確認することも可能です。

徹底攻略ディープラーニングG検定ジェネラリスト問題集

G検定で過去に出題された問題の例

G検定の問題は基本的に選択問題です。問いに対してA・B・C・Dの記号から答えを選びます。

過去問の例は下記の通りです。

“”AI研究には過去に2度のブームが起こり、現実的な進展が周囲の過剰な期待に追いつかず、それらのブームは終焉を迎えた。第2次AI ブームで登場し、第1次AIブームの時代に比べて適用範囲は広がったものの、知識を明示的な形で記述することの難しさがネックとなってしまったものとして、最も適切な選択肢を1つ選べ

A)ディープラーニング

B)コグニティブコンピューティング

C)機械学習

D)エキスパートシステム””

””重回帰分析の例として、最も適切な選択肢を1つ選べ

A)今日の株価から明日の株価を予測し、その結果から明後日の株価を予測する

B)ポイントカードのユーザ情報に記録された購買記録から、顧客の嗜好性をグループ分けする

C)出店予定の小売店舗の売上高を、地域の人口、店舗面積、販売品目数から予測する

D)アンケートに含まれるたくさんの項目を 2つの分析軸に集約して分析する””

引用:G検定の例題・過去問(日本ディープラーニング協会)

全体的にAIや機械学習、ディープラーニングに関する言葉の意味に対する理解度を問う出題がたくさん見受けられます。

言葉の意味をしっかりと押さえておけば、正解を導き出すのは難しくはないでしょう。

G検定の申し込み方法

G検定の申し込み方法は受験チケットの購入がベースです。チケットは年間を通じて購入できるため、受験計画を柔軟に立てやすくなっています。

G検定の申し込みの流れは下記の通りです。

ステップ1.受験チケットの購入

受験チケットの購入ページでチケットの購入を申し込みます。

必要な入力事項は下記の通りです。

・氏名

・メールアドレス

・電話番号

・住所

・申込種別(一般、学生から選択)

・クーポンコード

なお、受験チケットは試験開催申込に1回限り使用可能で、有効期限は購入日から1年間です。

決済完了後に指定のメールアドレスに1度だけ送信される仕組みとなっています。

2年以内の再受験の方はクーポンコードの入力によって割引料金で受験可能です。合否通知メール内にクーポンコードが送付されます。

ステップ2.希望の試験回に受験予約

受験予約ページで希望の試験回に予約します。受験日程の予約の項目でメールアドレスとパスワードを入力して「申し込む」を押します。

開催日が複数設定されている場合は希望の日程を確認して申し込む流れです。

初めて申し込む方はアカウント作成が必要です。

入力項目は下記の通りです。

・氏名

・生年月日

・メールアドレス

・パスワード

・電話番号

・連絡先

・国

・連絡先住所

・属性

・会社名

・業種

・職種

・地位、役職

日程予約が確定すると完了となり、申し込み内容をマイページの「受験する」で確認できます。

なお日程の予約はキャンセル可能です。キャンセルする場合は、受験日の8日前の24時00分までにメールでG検定試験事務局([email protected])に申告します。

ステップ3.試験当日に受験ページで受験

試験当日は、試験開始までに動作確認を行いましょう。動作確認の専用サイトで「試験を開始する」を押してサンプル試験を開始します。

動作確認が完了したら試験開始までに受験当日の操作マニュアルも確認しましょう。試験開始までの具体的な操作の流れや、試験中に画面が操作できなくなったときの対応などを確認できます。

確認したら受験ページ(マイページ)の「受験をする」をクリックして受験をします。

G検定は意味ない?

G検定についてインターネットで情報収集をするとき、「G検定 意味ない」という後ろ向きなフレーズが目に入ることがあります。

否定的な表現を目にすると、申し込みのモチベーションが下がってしまうかもしれません。

結論としてG検定は、AIエンジニアを目指すうえで意味のある資格だといえます。

大手転職サイトではAIエンジニアの求人でG検定の保有者が歓迎されることがあるからです。不良品検知システムの開発や、火災検知システムの開発など、AI技術のプロジェクトに関する求人でG検定が注目されていました。

資格取得は知識を証明できるだけでなく、AIエンジニアに対する志望度の高さを証明する根拠にもなります。

未経験入社を目指す取得者であれば、競争相手よりも有利に転職活動を進められるでしょう。

G検定はカンニングできる?

カンニングとは、ほかの受験者の答えを盗み見て、自分の答案に反映させる悪質な行為です。

一般的に禁止される行為ですが、G検定の受験にあたって「カンニングできるのか?」というテーマがネット上で話題になっています。

G検定は自宅でのPC受験なので、試験監督がいないことから気になる方が多いのでしょう。

結論として、G検定ではカンニングではなく試験中のリサーチが許容されています。

具体的には、受験中の検索や参考書の参照が認められており、難しい用語などに関しては余った時間で検索して答えるという対応が可能です。

受験にあたって勉強時間が思うように取れなかった方でも、検索や参考書の参照によって合格を勝ち取れる可能性もあるということです。

AIエンジニアを目指すきっかけを得るために気軽に受験しやすいでしょう。

まとめ

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本記事ではG検定の概要をはじめ、AIエンジニアを目指すうえで取得するメリット、難易度や勉強時間、学習方法などを解説しました。

G検定は、AIやディープラーニングを短期間で広く学べる資格であり、AIエンジニアに必要な基礎知識を学ぶのに最適です。日本トッププラスのAIコミュニティへの参加権も得られるので、AIエンジニアになるためのヒント獲得や実績作りにもつながります。

G検定は難易度が比較的低いほか、試験中の検索や参考書の参照が認められているため、気軽に受験しやすいです。

AIエンジニアを目指すきっかけを得たい方はぜひ取得を目指してみてはいかがでしょう。

本記事を読んでAIについて興味がさらに湧いてきた方もいるかもしれません。下記のようにAIでできることがわかる記事もありますので、気になった方は参考にしてみてください。

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