<h1>さくらのAI Engineとは？国産LLM？使い方や料金、他生成AIツールとの比較！</h1>
<h1>さくらのAI Engineとは？国産LLM？使い方や料金、他生成AIツールとの比較！</h1>
<p>さくらインターネットは2025年9月24日、生成AI向け推論APIプラットフォーム「<strong>さくらのAI Engine</strong>」の一般提供を開始しました (<a href="https://www.sakura.ad.jp/corporate/information/newsreleases/2025/09/24/1968221046">1</a>)。これは同社の「高火力」（高性能GPUクラウド）を基盤とするサービスで、<strong>大規模言語モデル（LLM）を含む複数の基盤モデルをAPI経由でアプリケーションに組み込める</strong>プラットフォームです (<a href="https://www.itmedia.co.jp/aiplus/articles/2509/25/news113.html">2</a>) (<a href="https://ascii.jp/elem/000/004/322/4322116">3</a>)。特徴としては、サーバー構築不要でREST API経由にすぐ利用できる点、無料枠内での利用も可能な点、多様な基盤モデルを用途に応じて選べる点、さらに<strong>国内データセンターで処理が完結するセキュアな環境</strong>が挙げられます (<a href="https://www.sakura.ad.jp/aipf/ai-engine">4</a>) 。実際、公式サイトでは「サーバー構築・運用は不要」「無料で使える（リクエスト制限内）」などのメリットが強調されています 。また、同社社長は「クラウド化が進めば進むほど日本の貿易赤字が増える」という懸念を示し、<strong>国産AIの開発・利用が国家の安全保障上で重要</strong>だと語っています (<a href="https://www.sakura.ad.jp/corporate/information/newsreleases/2023/06/16/1968211860">5</a>)。さくらのAI Engineはこうした背景の下、日本企業向けに国内完結型のAI基盤を提供する意図で開発されました。</p>
<h2>主な機能・特徴</h2>
<p>さくらのAI Engineの機能や特徴は以下の通りです。公式情報によれば、次のような利点があります   (<a href="https://cloud.sakura.ad.jp/news/2025/10/03/ai-engine-playground">6</a>)。</p>
<ul>
<li><strong>インフラ不要のAPIサービス</strong>: REST API経由で推論処理を提供するため、自社でGPUサーバーを用意する必要がなく、すぐにアプリケーション開発が始められます  。さくらのクラウドのコントロールパネルからリクエストを送信でき、初心者でも簡単に操作できます。</li>
<li><strong>対応タスク</strong>: <strong>テキスト生成（Chat completions）</strong>、<strong>音声文字起こし（Audio transcription）</strong>、<strong>ベクトル埋め込み（Embeddings）</strong>、**RAG（Retrieval-Augmented Generation）**に対応しています  。例えば、チャットでの対話生成、音声入力の文字化、文書検索エンジンへの連携（RAG）などが可能です  。</li>
<li><strong>複数基盤モデルの選択</strong>: 基盤モデルは**「gpt-oss-120B」「llm-jp-3.1-8x13B-Instruct4」「Qwen3-Coder-30B」「Qwen3-Coder-480B」**などが用意されており、用途に応じて選べます 。音声認識にはOpenAI「whisper-large-v3-turbo」、埋め込みには「multilingual-e5-large」が提供されます 。LLM-JPは日本語特化型のモデル、Qwen3は中国Tencent社のモデルですが、これらを国内サーバーで動作させることで、日本企業は高いセキュリティ要件にも対応できます  (<a href="https://case.sakura.ad.jp/case/1585">7</a>)。</li>
<li><strong>日本国内完結</strong>: さくらインターネットの国内データセンターでモデルホスティングと推論処理を行うため、エンドユーザーから見て<strong>データが国内から出ない</strong>環境です  。機密情報や個人情報を外部に送信せずにAI活用できるため、自治体・公共機関や金融機関などでも安心して導入できます  。</li>
<li><strong>NVIDIA GPUによる高性能推論</strong>: 推論にはNVIDIA製の高性能GPUを採用し、複雑な生成AI処理にも安定したパフォーマンスを発揮します 。公式発表によれば、3年間で約130億円を投じ、合計2 エクサフロップス級（NVIDIA H100 GPU約2,000基以上）の大規模GPU基盤を構築中です  。これは日本企業の投資としては大規模で、さくらは国内AI基盤強化に本腰を入れています。</li>
<li><strong>Playgroundでの簡易テスト</strong>: 2025年10月に、コントロールパネル内に「Playground」機能が追加されました 。これにより、APIコードを書かずにブラウザ上でモデルを選択し、チャット補完の動作確認ができます。複数モデルの出力を比較することもできるため、導入前の検証に便利です 。</li>
</ul>
<p>上記の特徴から、さくらのAI Engineは「迅速な導入」「日本語対応の安心感」「日本国内でのセキュリティ」を求める企業ニーズに応えたサービスと言えます。</p>
<h2>料金体系</h2>
<p><img src="https://ik.imagekit.io/tom37tqle/openai-generated/%E3%81%95%E3%81%8F%E3%82%89%E3%81%AEai-engine%E3%81%A8%E3%81%AF-%E5%9B%BD%E7%94%A3llm-%E4%BD%BF%E3%81%84%E6%96%B9%E3%82%84%E6%96%99%E9%87%91-%E4%BB%96%E7%94%9F%E6%88%90ai%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%81%AE%E6%AF%94%E8%BC%83/abstract-%E6%96%99%E9%87%91%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3-1759732466744.png" alt="料金プランのイメージ"></p>
<p>さくらのAI Engineは<strong>従量課金型</strong>で、利用量に応じて料金が発生しますが、まずは無償利用枠（無料プラン）が用意されています  。価格例をまとめると次の通りです（2025年10月時点）：</p>
<ul>
<li><strong>無料プラン（基盤モデル無償プラン）</strong>: チャット補完で月間3,000リクエスト、音声文字起こし50リクエスト、埋め込み10,000リクエストまで無料です 。これらを超えるとレート制限がかかります（無料枠を使い切ったら一時的に利用が制限される）。なお、無料プランには申し込み上限が設定されており、上限に達すると新規受付が停止されるため、利用を検討する場合は早めの申し込みが推奨されます 。</li>
<li><strong>従量課金プラン</strong>: 無料枠を超えた分については使用量に応じて課金されます。  に示すように、モデルごとにトークン単価が設定されています。例えばチャット補完用の <strong>gpt-oss-120Bモデル</strong> では入力トークンが0.15円/10,000トークン、出力トークンが0.75円/10,000トークンです 。大規模モデル <strong>Qwen3-Coder-480B</strong> の場合、入力0.3円/10,000トークン、出力2.5円/10,000トークンと高くなります 。音声文字起こし（Whisper）では1分あたり0.5円、埋め込みモデルでは入力トークン0.15円〜2円/10,000トークン（モデルによる）となっています  。</li>
<li><strong>料金表の例</strong> (サービス例ごとの差異)：
<ul>
<li>チャット補完（gpt-oss-120B）: 無料で月3,000回、超過分は入力0.15円/10kトークン・出力0.75円/10kトークン</li>
<li>音声文字起こし（whisper-large）: 無料で月50回、超過分は0.5円/60秒</li>
<li>埋め込み（E5-large）: 無料で月10,000回、超過分は入力2円/10kトークン・出力無料</li>
</ul>
</li>
</ul>
<p>以上の通り、<strong>無償枠内であれば予算を気にせず試せ</strong>ますが、継続利用や大量処理は従量課金となるため、利用量に応じたコスト設計が必要です。また、前述のとおり無料枠の受付には上限があるため、申込が早期に締め切られる可能性も留意すべきです 。</p>
<h2>利用例・導入事例</h2>
<p><img src="https://ik.imagekit.io/tom37tqle/openai-generated/%E3%81%95%E3%81%8F%E3%82%89%E3%81%AEai-engine%E3%81%A8%E3%81%AF-%E5%9B%BD%E7%94%A3llm-%E4%BD%BF%E3%81%84%E6%96%B9%E3%82%84%E6%96%99%E9%87%91-%E4%BB%96%E7%94%9F%E6%88%90ai%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%81%AE%E6%AF%94%E8%BC%83/abstract-%E5%9B%BD%E7%94%A3ai%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB-1759732505039.png" alt="国産AIモデルのイメージ"></p>
<p>現時点で報道されているさくらのAI Engine導入事例は限定的ですが、<strong>さくらのAI（旧「生成AIプラットフォーム」）と連携した事例</strong>が公式サイトで紹介されています。例えば、ノーコードの会話型AIプラットフォームを提供する株式会社miiboは、「miibo国産基盤パッケージ」をさくらのAIと協業して提供しています 。</p>
<p>miibo社CEOによれば、<strong>国産モデルとAIインフラの国内完結</strong>を求める声は強く、外国製LLMでは対応できない日本独自の文化・商習慣に即したAIが必要だと語っています 。このパッケージでは、学習済みモデルに日本電気（NEC）開発の生成AI「cotomi」を含む<strong>国産モデル</strong>と、さくらインターネットの国内データセンター上に構築した環境を組み合わせています 。その結果、<strong>全ての処理が国内完結</strong>となり、個人情報保護法など法規制にも準拠。企業や自治体のセキュリティ要件にも対応可能です 。</p>
<p>導入効果としては、「さくらのAI×国産モデルの組み合わせでセキュアな国内AI基盤が実現」「日本語マニュアル・サポートによる導入障壁の低減」「RAG機能を使った日本語FAQ/チャットボットの開発が可能」「従量課金がなく明瞭な料金体系で予算管理が容易」といった声が上がっています  。現在、このmiibo国産基盤パッケージは<strong>京都芸術大学</strong>の学生向けにAIエージェントを提供するプロジェクトで試験導入されるなど、公共機関での利用も始まっています 。このように、<strong>国内データ・国内モデルを重視する用途</strong>で注目されています。</p>

<div class="cta-wrapper">
  <div class="cta-badge">📊 お役立ち資料</div>
  <div class="cta-section">
    <div class="cta-left-content">
      <div class="cta-content">
        国内99件のAI・データ活用プロジェクトの成功事例をまとめた資料です。関心のある業界や、気になる関連企業の成功事例の詳細な事例集をご覧にいただけます。
      </div>
      <a href="/lab/ai-case-studies-database" class="cta-download-button">ダウンロードはこちら</a>
    </div>
    <div class="cta-preview">
      <a href="/lab/ai-case-studies-database" class="cta-preview-link" title="AI活用事例集をダウンロード">
        <img src="/生成AI・データ活用事例大全プレビュー.png" alt="AI活用事例集" class="cta-preview-image" />
      </a>
    </div>
  </div>
</div>

<h2>他の生成AIツールとの比較</h2>
<p><img src="https://ik.imagekit.io/tom37tqle/openai-generated/%E3%81%95%E3%81%8F%E3%82%89%E3%81%AEai-engine%E3%81%A8%E3%81%AF-%E5%9B%BD%E7%94%A3llm-%E4%BD%BF%E3%81%84%E6%96%B9%E3%82%84%E6%96%99%E9%87%91-%E4%BB%96%E7%94%9F%E6%88%90ai%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%81%AE%E6%AF%94%E8%BC%83/abstract-%E7%94%9F%E6%88%90ai%E6%AF%94%E8%BC%83-1759732542643.png" alt="生成AI比較のイメージ"></p>
<p>さくらのAI Engineは国内企業向けに特化していますが、市場にはChatGPT（OpenAI）やAzure OpenAI、Amazon Bedrockなど多様な生成AIサービスがあります。主な違いを以下の表にまとめます。</p>
<table>
<thead>
<tr>
<th align="left">サービス名</th>
<th align="left">提供元</th>
<th align="left">主なモデル・機能</th>
<th align="left">無料枠・料金</th>
<th align="left">データ処理の場所</th>
<th align="left">特徴・用途</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td align="left"><strong>さくらのAI Engine</strong></td>
<td align="left">さくらインターネット</td>
<td align="left">GPT-OSS-120B、LLM-JP-3.1、Qwen3-Coder (30B/480B)、Whisper、大規模Embeddings など</td>
<td align="left">チャット: 無料3,000回/月（以降従量課金）、音声: 無料50回/月（以降従量課金）、埋め込み: 無料10,000回/月（以降従量課金） 従量課金例: 入力0.15～0.3円/10kトークン、出力0.75～2.5円/10kトークン</td>
<td align="left"><strong>国内完結</strong>（日本国内データセンター）</td>
<td align="left">日本語対応・国内データ保護重視。RAG機能、REST APIで統合型環境。セキュリティ厳格な業務向け</td>
</tr>
<tr>
<td align="left"><strong>ChatGPT（+GPT API）</strong></td>
<td align="left">OpenAI</td>
<td align="left">GPT-3.5/GPT-4/GPT-4o（API）、GPT-5（対話UI）</td>
<td align="left">対話UI: 無料版あり（GPT-5限定アクセス） (<a href="https://openai.com/ja-JP/chatgpt/pricing">8</a>)Plus $20/月で強化 。API: GPT-4 Turbo 約$0.03/1kトークン等（従量制）</td>
<td align="left">海外クラウド</td>
<td align="left">個人・開発者向けに普及。無料で高性能モデル利用可能（対話UI）。企業利用はAPI従量課金で導入。日本語も扱えるがデータ海外処理に注意</td>
</tr>
<tr>
<td align="left"><strong>Azure OpenAI Service</strong></td>
<td align="left">Microsoft</td>
<td align="left">GPT-4、Inferentia系モデルなど</td>
<td align="left">API従量課金（例: GPT-4 Turbo 0.03$/1kトークン等）Azure利用枠別途</td>
<td align="left">海外クラウド</td>
<td align="left">企業向け。Azure基盤上でOpenAIモデル提供。日本リージョンも利用可能。使用にはAzure契約が必要</td>
</tr>
<tr>
<td align="left"><strong>Bedrock</strong></td>
<td align="left">Amazon</td>
<td align="left">Anthropic Claude、AI21、Alchemyモデル等</td>
<td align="left">API従量課金（利用モデルにより異なる）</td>
<td align="left">海外クラウド</td>
<td align="left">複数社モデルを統合提供するサービス。国内データセンターでの利用選択肢は限定的。</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>上表のように、ChatGPT系のサービスは<strong>最先端モデルを手軽に試せる</strong>一方で、<strong>利用データは海外サーバー処理</strong>となることが多く、日本企業は情報漏洩リスクを考慮する必要があります。一方、さくらのAI Engineはモデル数は限定的ですが<strong>全て日本国内で完結</strong>することが大きな差別化要素です  。また、料金体系も非常に明確で、無料枠で軽いプロトタイプを試せるのは中小企業にも導入ハードルが低いメリットです。しかし、サポートするモデルは現時点では「gpt-oss」「LLM-JP」「Qwen3」などに限られるため、最新のChatGPTプロプライエタリモデルと比較すると精度や応答の幅で差が出る場合があります。そのため、大規模な推論や複雑なタスクにはトークン数でコストがかさむ可能性も考慮が必要です。</p>
<h2>注意点・今後の展望</h2>
<p>さくらのAI Engineは国内向けに強みを持つ一方で、まだリリース後間もない新サービスです。そのため、以下のような点に注意が必要です。</p>
<ul>
<li><strong>サインアップ制限</strong>: 無料プランには申込上限があり、上限に達すると受付停止となります 。導入を検討する場合は早めに登録しましょう。</li>
<li><strong>モデル選択肢の拡大</strong>: 現在提供中のモデルは前述の限られたものに限定されます。将来的により多くのモデルが追加される予定ですが（公式発表でも「今後の機能拡充を予定」と明記） 、当面は用途に合わせてこれらのモデルで賄う必要があります。</li>
<li><strong>運用・コスト管理</strong>: 従量課金プランではトークン数による課金のため、短い対話であれば安価ですが、大量データ処理や長い対話では費用が積み重なります。事前に入出力トークン量を見積もり、料金シミュレーションすることをおすすめします。</li>
</ul>
<p>今後、さくらインターネットは「さくらのAI」の下で生成AI関連サービスを順次拡充する計画です  。国内で安心・安全に利用できる生成AIプラットフォームとして、特に官公庁や金融機関など高セキュリティ用途での需要は高まると予想されます。一方で、ChatGPT系サービスの急速な進化や、多様なモデルを自在に使える海外クラウドの利便性にどう対抗していくか、キャッチアップが課題でもあります。とはいえ、国内完結型という特徴は独自性が高く、ニッチな需要を満たせるサービスと言えるでしょう。</p>
<p><strong>まとめると、<strong>さくらのAI Engineは「国産LLM」というよりは、日本企業向けの</strong>国内完結型LLM利用環境</strong>であり、多言語よりも日本語での安心性やセキュリティを重視したサービスです  。すぐ使える無料枠や簡単なUIも用意されており、国内企業の生成AI活用の入り口として検討に値します。今後はモデル拡充やさらなる機能強化に注目が集まります。</p>
<p><strong>参考資料:</strong> さくらインターネット公式サイトおよび発表資料    、ITmedia/ASCII等の報道  、プロジェクト事例   など。各データは2025年10月時点の情報に基づいています。</p>

<div class="cta-wrapper">
  <div class="cta-badge">📑 資料請求</div>
  <div class="cta-section">
    <div class="cta-left-content">
      <div class="cta-content">
        代表者直筆！　ビッグデータラボの事例に基づく、社内でAI・データ活用のプロジェクトを進める上でのノウハウをまとめました。
      </div>
      <a href="/lab/data-ai-handbook" class="cta-download-button">ダウンロードはこちら</a>
    </div>
    <div class="cta-preview">
      <a href="/lab/data-ai-handbook" class="cta-preview-link" title="データ・生成AI活用のすすめをダウンロード">
        <img src="/データ・生成AI活用のすすめと事例集プレビュー.png" alt="データ・生成AI活用のすすめ" class="cta-preview-image" />
      </a>
    </div>
  </div>
</div>

生成AI・データ活用事例大全

トレンド記事

トップアクセス

生成AI・データ活用事例大全

トレンド記事

トップアクセス

さくらのAI Engineとは？国産LLM？使い方や料金、他生成AIツールとの比較！

資料請求はこちら