GPT-5とは?3つのモデルと料金や無料枠、新しい追加機能を徹底解説!
OpenAIの最新世代モデルGPT-5は、これまで別々に提供されてきた言語予測型(GPTシリーズ)と論理推論型(oシリーズ)の技術を統合した、より高度で汎用的なAIシステムです (1) 。GPT-5は「これまでで最も賢く、最も速く、最も有用なモデル」(OpenAI公式)とされ、思考(推論)機能を内蔵しつつ、幅広い用途に対応できるよう設計されています (2) 。たとえば、OpenAIはGPT-5の性能向上ポイントとして「コーディング」や「正確性の向上」などを挙げており、安全性・精度・マルチモーダル性能の改善も強調しています 。以下に、GPT-5の3つのモデルや料金・無料枠、搭載された新機能などの概要をまとめます。
| モデル名 | 入力トークン価格 | 出力トークン価格 | 主な用途・特徴 |
|---|---|---|---|
| GPT-5 | $1.25/100万トークン (3) | $10/100万トークン | 最上位モデル。高度な推論や複雑な問題解決、コード生成などに最適 。 |
| GPT-5 mini | $0.25/100万トークン | $2/100万トークン | 中規模タスク向け。コスト効率を重視し、長い文脈(長文プロンプト)にも対応 。応答速度と省トークンでバランス。 |
| GPT-5 nano | $0.05/100万トークン | $0.40/100万トークン | ライトタスク向け。最速応答・最低コストを重視し、大量同時リクエストや単純作業に適する。 |
また、OpenAIの開発者向けドキュメントによれば、これらGPT-5系モデルは新たなAPI機能もサポートします。具体的には、reasoning_effort(推論の深さ制御)、verbosity(冗長性制御)といったパラメーターや、並列ツール呼び出し、Web検索や画像生成などの組み込みツール対応、ストリーミング出力、さらにはStructured Outputs(構造化出力)やプロンプトキャッシュなどコスト削減機能も利用可能です 。つまり、GPT-5は単一モデルといえど内部で用途に応じた切り替えを行えるリアルタイムルーター機能を備えており、ユーザーはモデルを意識せずに最適な応答を得られる設計になっています 。
料金体系・無料枠

夜OpenAIのGPT-5は、チャット向けサービス(ChatGPT)と開発者向けAPIの両方で提供されます。まずChatGPTについては、GPT-5が無償版・有償版ともにデフォルトモデルとして即座に利用可能になっています 。OpenAI公式ではサブスクリプションプランとして「無料版」「Plus」「Pro」「Team」(法人向けプラン)などが用意されており、料金・利用できるモデルは以下の通りです (4) 。
| プラン | 月額料金 | 利用可能なモデル | GPT-5利用上限/備考 |
|---|---|---|---|
| 無料プラン | $0 | GPT-5(標準版/大量使用時はGPT-5 miniに切替) | 非課金ユーザーは1時間あたり約10メッセージ程度に制限 (5)。使用量上限到達後、自動的に「GPT-5 mini」にフォールバック。 |
| Plusプラン(個人) | $20/月 | GPT-5(十分な量を利用可能) | 無料版の機能を含む。ChatGPT Plus加入者はGPT-5を「相当量」使用可能とされる 。 |
| Proプラン(個人) | $200/月 | GPT-5(無制限)、GPT-5 Pro(拡張モデル) | 最上位プラン。GPT-5を無制限に利用でき、さらにGPT-5 Proと呼ばれる強化版(推論能力を拡張したモデル)が利用可能 (6)。※日本向けは年額契約のみ。 |
| Teamプラン(法人) | $25/ユーザー/月(年払) / $30(年払いナシ) | GPT-5、GPT-5 Pro(順次提供予定) | 法人・チーム向け。プラスプランに加え、順次「GPT-5 Pro」へのアクセスが解禁予定 。Officeや開発ツールと連携。 |
| Enterpriseプラン | 要問い合わせ | GPT-5、GPT-5 Pro(順次提供予定) | 大規模組織向け。セキュリティ強化やカスタム設定付き。大企業・教育機関での導入実績あり 。 |
開発者向けAPIを利用する場合は従量課金制で、前述した各モデルのトークン単価(上表)で課金されます 。例えば、GPT-5のAPIでは入力1,000,000トークンあたり$1.25、出力1,000,000トークンあたり$10と規定されています 。なおChatGPTの無料プランでは、従来まで利用できたGPT-4系モデルではなくGPT-5が初期モデルとなる点が大きな変更です。その代わり無料版では利用量に厳しい制限があり、先述のように1時間あたり10メッセージ程度で上限に達したらGPT-5 miniに自動で切り替わります 。一方、PlusやPro以上のプランではGPT-5を大量かつ高速に活用でき、Proプランでは商用レベルの高精度回答を得るための「GPT-5 Pro」が使えるようになります 。
GPT-5搭載チャットの新機能

GPT-5への更新に伴い、ChatGPT自体にも多くの新機能が追加・強化されました。公式サイトでは、チャット履歴のパーソナライズ機能や音声応答の改善、学習支援モード(Study Mode)、Gmail/Googleカレンダー連携などが紹介されています 。具体的には、ユーザーはチャットごとに好みの「キャラクター(人間味)」やチャット画面の色を選ぶことで、会話の雰囲気をカスタマイズできるようになりました 。音声入力/出力も強化され、指示のニュアンスを捉えて話し方を調整する機能が加わっています 。また「Study Mode」では、GPT-5による段階的かつ個別最適化されたチュートリアル型の学習支援が可能になり、教育分野での活用が期待されます 。さらにGmailやカレンダーと連携することで、メールの内容要約や予定管理などパーソナライズされた回答ができるようになりました 。
システム面でも、GPT-5には高度な推論機能が組み込まれています。公式発表によると、GPT-5は計算問題や医療知識に強化され、複雑な質問への回答精度が過去最高水準となっています 。またOpenAIは「推論モデル」としてGPT-5を位置づけており、ステップごとの論理思考を実行する機能を内蔵しています 。これらにより、GPT-5は以前の「GPT-4o」よりも深い洞察と一貫性のある回答が可能となり、特に高速コーディング支援や専門性の高い相談で顕著な性能向上が報告されています 。さらに、Microsoft 365 CopilotやGitHub Copilotなど主要ツールへのGPT-5搭載も発表されており、企業側では早くもGPT-5を業務生産性向上につなげる動きが出てきています (7) 。
導入事例と活用イメージ

GPT-5およびChatGPTの実運用では、さまざまな業界で新たな活用事例が報告されています。以下はその一部です。
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製薬・バイオ(Amgen):Amgen社では以前からChatGPT Enterpriseを導入し、社内での導入を段階的に拡大してきました。OpenAIの協力のもとGPT-5を評価した結果、同社のチームからは「精度や信頼性が向上した」「生成される出力品質が改善した」という定量・定性両面の高評価が得られています (8)。医薬研究の分野でも科学的正確性が重要視されるため、GPT-5の改良点(誤情報・ハルシネーション低減)は同社の業務効率化に寄与しています。
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金融(Morgan Stanley):モルガン・スタンレーは、GPT-4を使った社内チャットボット「AI @ Morgan Stanley Assistant」を開発し、金融アドバイザー向けに社内ナレッジベースへの高速アクセスを実現しました。約98%のアドバイザーチームがこのAIツールを日常的に使用しており、ドキュメント検索時間の大幅短縮や意思決定支援に貢献しています (9)。安定した品質を保つため、同社はすべてのAI利用に対し「評価モデル(Eval)」による検証フレームワークを採用しており 、GPT-5のような新モデル導入時も同様の厳密な検証が行われています。
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小売(Lowe’s):米国の大型ホームセンターLowe’sは、顧客と従業員向けのAIサポートにGPT-4oを活用しており、GPT-5も順次導入予定です。Webサイト上の「MyLow」というバーチャルアドバイザーでは、顧客がプロジェクトの目的を自然言語で入力すると、必要な製品や手順を案内します。また店頭では「MyLow Companion」というモバイルアプリで店員がGPTベースの回答を得られ、幅広い商品知識を共有しています (10)。これにより、顧客は24時間アクセス可能な専門家ガイドを得る一方、店員は経験の浅さを補って熟練者並みのアドバイスを提供できるようになりました。
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教育(California State University):2025年2月、カリフォルニア州立大学システム(CSU)は23キャンパス・46万人以上の学生・教職員全員にChatGPT Edu(GPT-4ベース)アクセスを配布し、教育AIの先駆けとなりました (11)。GPT-5時代にはこのような大規模なAI活用がさらに普及すると期待されており、学生の学習支援や教員の業務効率化にGPT-5の学習支援機能が寄与すると見込まれています。
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IT/通信(SoftBank Group):ソフトバンクグループは2025年2月、OpenAIと提携し、OpenAI製品をグループ全体で展開する「クリスタル・インテリジェンス」構想を発表しました (12)。グループ各社にChatGPT Enterpriseを導入するほか、主要企業向けにAIエージェント技術を展開する新会社(SB OpenAI Japan)を設立しています。この提携により、同社ではGPT-5を用いた社内ツール開発・サービス提供が加速すると期待されています。
これらの事例からわかるのは、GPT-5は既存の生成AI活用をワンランク引き上げるツールであるという点です。企業が重視する信頼性・安全性面では、Morgan Stanleyが社内検証体制を構築しているように、導入前の評価や利用後の監視が欠かせません。一方で、すでに多くの組織がGPT-5(やその前身モデル)を実践投入して成果を挙げており、あらゆる業務プロセスの効率化や高度化に寄与しつつあります。
注意点・課題・対策

GPT-5も万能ではなく、留意点はいくつか存在します。まず、安全性・ガバナンスの問題です。最近のレポートではGPT-5がセキュリティカンファレンスBlack Hatで「容易にジャイルブレイク(規制回避)可能」だったと指摘されており (13)、不適切なコンテンツ生成や偏見バイアスへの懸念は依然として残ります。特に金融・医療など高リスク分野では、AI出力の検証・人的レビュー体制を組み込むことが重要です(例:Morgan Stanleyのような厳格な検証モデル )。
また、コストと利用制限にも注意が必要です。GPT-5は従来モデルに比べ性能向上が著しい反面、API利用時のトークン単価も設定されています 。企業が大量の問合せや自動処理に用いる場合、APIコストは無視できません。ChatGPTの無料枠も厳しく制限されるため 、ビジネス用途では有料プランの検討が必須です。そのうえで、最適化の工夫が求められます。たとえば、重要な判断にはレスポンスの信頼度を確かめるロジックや、人手による最終チェックを組み込むなどの対策が効果的でしょう。
さらに、プライバシー・データ管理も課題です。OpenAIはエンタープライズ契約でデータ非保持を謳っていますが 、利用規約やローカル規制に従い顧客情報を扱う必要があります。AIの学習データやプロンプトから機密情報が漏れない仕組み作り、アクセスログ管理など、セキュリティ対策は必須です。
最後に技術的制限として、GPT-5はアーキテクチャ上の限界やハルシネーション(事実誤認)現象が完全に解消されたわけではありません。高度な推論が可能になったとはいえ、回答内容の事実関係や根拠の妥当性を常にチェックする必要があります。OpenAIはGPT-5で誤情報を減らしたとしていますが、それでも医療診断・法的助言など重要領域では「最終判断は専門家が行うべき」と強調しています 。これらの対策として、AI出力のベンチマーク評価やヒューマン・イン・ザ・ループの運用が推奨されます。
以上、GPT-5の登場により提供されるモデル選択の単純化と性能向上の恩恵、および利用コストや安全性面での注意点を解説しました。企業や開発者は新たなAPI機能や新機能を活用しつつ、必ず検証やガイドラインに即した運用を行うことで、GPT-5の強力な支援機能を最大限に引き出すことができます。今後、GPT-5対応のツールやエージェントが増えるにつれて、さまざまな業務領域でAI活用が加速することが期待されています。
参考資料: GPT-5公式発表 、開発者向けドキュメント 、および業界報道 など。
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