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人材業界における生成AI・データ活用の事例を紹介

人材業界における生成AI・データ活用の事例を紹介

本記事では、国内の人材業界における生成AI・データ活用関連の事例を紹介します。

国内の事例を分析すると、

  1. 求人票作成/要件定義の生成AI活用
  2. 書類選考のLLM化(スコア+根拠提示)
  3. 面接の「要約・評価・質問ガイド」
  4. 日程調整の効率化
  5. 問い合わせのRAG化

の5つ事例が特に目立ちます。(1)(2)(4)は、採用担当者の時間を奪う「ボトルネック」に直撃するため、効果指標が語られやすい傾向にあるようです。

HRMOS採用

HRMOS採用のAI機能の事例で、求人自動生成機能書類判定アシスト機能が公開されています。

主な活用データ:求人要件(必須・歓迎要件)、履歴書・職務経歴書

求人自動生成

採用したい人物のイメージを簡単な言葉、たとえば「医療系DX事業を推進するエンジニア組織のリーダー候補」などを入力すると、AIがそれに合った職種や必要なスキルのキーワードを提案します。その中から求人に合うものを選択するだけで、採用背景から業務内容、求める人物像までを網羅した、魅力的な求人が自動で生成されます。専門知識が必要な難度の高い求人でも、文章をゼロから考える手間を省き、求人をスピーディーに作成できるようです。

書類判定アシスト

応募者から提出された履歴書や職務経歴書などの書類をAIが読み込み、求人要件にどの程度合致しているかを自動で解析・判定する機能です。事前に「必須要件」や「歓迎要件」(「法人営業経験が3年以上」といった具体的な条件を最大10件)を登録しておくだけで、AIが書類と要件のマッチ度を提示します。大量の書類を1件ずつ目視で確認する負担を軽減し、スピーディーで精度の高い書類選考をサポートします。

参照文献はこちら

HRMOSプレスリリースより

ビズリーチ求人自動作成

ビズリーチもHRMOSと同様に求人自動作成機能を提供しています。

機能はHRMOSほど詳細に公開されていませんが、利用方法からその機能が概ね推測されます。

  1. 人材イメージと参照URL(企業の公式サイトや採用ページ等)を入力 ※人材イメージは、事業・業務内容や求める能力・スキル・経験を箇条書きで入力

  2. 採用要件を選択(複数選択可)

    募集理由・背景、具体的な業務内容、ポジションの魅力を提案された内容から選択

  3. AIが仕事内容、応募資格、ポジション名、職種を自動生成し提案 ※必要に応じて提案された仕事内容に修正指示を行い、参照URLを追加で入力し再生成可能

  4. 提案内容に対し修正指示や選択を行い、保存

企業の公式サイトや採用ページをURLによっても参照できるようですが、

  1. 人事ユーザーの求人要件の入力
  2. AIが要件を提案し、ユーザーが選択
  3. AIが求人を自動生成 → ユーザーから修正を行う

といった半自動化の機能は共通しています。

参照文献はこちら

BizReachプレスリリースより

SmartHR「AIアシスタント」

こちらは人事・労務に関する問い合わせにAIが回答するSmartHR「AIアシスタント」です。

「AIアシスタント」は従業員からの問い合わせに回答し、人事・労務情報にアクセスできる機能です。

人事労務担当者は従業員からの類似・重複した問い合わせ対応を大幅に削減できます。

従業員は「SmartHR」のホーム画面上の検索バーに欲しい情報を入力することで、チャット形式でAIとやり取りできます。

参照文献はこちら

SmartHRプレスリリースより

カオナビ「インサイトファインダー」

社員の声を生成AIによって分析・整理・見える化する事例です。 一例として、下記のようなものが挙げられています。

組織の状態を分析

人材データベースに蓄積される1on1の記録、評価のフィードバックを分析し、肯定的・否定的な意見からサポートが必要な要点を洗い出します。

チームや部署単位でデータを絞り込むことで、各グループ特有の課題や強みを特定することも可能です。

ハイパフォーマーの傾向を分析

評価ランクの高い社員の情報を分析対象として、設定された目標やキャリア志向、評価フィードバックなどの特徴を抽出します。

部署、職種、役職レベルなど様々な切り口で分析することで、属性ごとのハイパフォーマーの特徴を発見することができます。

参考文献はこちら

カオナビプレスリリース

HERP Career

近年、ダイレクトリクルーティングの普及に伴い、求職者が受け取るスカウトメールの数は増加傾向にあります。さらに、生成AIを活用したスカウト文作成の自動化が進んだことで、スカウトメールの多くは定型文による大量送信となっています。そのため、求職者にとっては、大量のスカウトの中から条件に合う企業を自ら選別し分析する必要があり、負荷が増大していました。

HERP Careerは、AIがマッチ度の高い求人を選定し、企業からの面談確約のオファーを届けます。ユーザーはそのオファーを承諾することで、その企業とカジュアル面談または一次面接を行うことができます。

参考文献はこちら

HERP プレスリリース

ノックラーン「秒速選考」

秒速選考

主な活用データ: 職務経歴書データと選考要件(必須/歓迎/人物像)

秒速選考は、採用担当者の膨大な職務経歴書の確認作業を削減するツールです。

下記のような機能が紹介されています。

  1. 候補者の職務経歴書(PDF/Word等)をアップロード、AIが解析 事前に設定した「必須要件」「歓迎要件」「求める人物像」などに基づき、秒速でスコアリングを行います。
  2. AIによる「合否推奨」と要約コメント 単にスコアリングするだけでなく、「なぜこの評価なのか」という根拠をAIが要約して提示します。「実務経験は短いが、使用技術スタックが募集要項と合致している」といった、見落としがちなポイントもハイライトします。
  3. 「面接確約」の機能 「即面接レベル」と判定された候補者には、人事を介さずに自動で面接調整メールを送信することが可能です。土日や深夜の応募であっても、他社に先駆けて優秀な人材との接点を確保できます。

効果

  1. 書類選考工数を95%削減 従来、1件あたり5〜10分かかっていた書類確認・合否連絡の時間をほぼゼロにします。採用担当者は、AIがリストアップした「会うべき候補者」の確認から1日をスタートできます。

  2. 候補者離脱(機会損失)の防止 「応募したのに連絡が来ない」ことによる候補者の意欲低下を防ぎます。レスポンスの速さは企業の魅力付け(アトラクト)に直結し、面接設定率の向上に寄与します。

  3. 評価基準の標準化 担当者の疲労や経験値による「評価のブレ」を排除。常に一定の基準でフラットに評価を行うため、公平な選考プロセスを実現します。

参考文献はこちら

ノックラーンプレスリリース

VARIETAS「AI面接官」

AI面接官

「AI面接官」は、採用候補者が提出するエントリーシート(以下「ES」)の内容をもとに、人の代わりにAI面接官が、書類選考評価、一次面接実施、面接評価まで行うサービスです。

AI面接官は、画一的な質問をするのではなく、ESの内容と候補者がリアルタイムに行う応答をもとにカスタマイズされた質問を展開していきます。実際の選考同様のプロセスとなり、単なる「適性」ではなく「実力」を把握できます。

また、AI面接官が面接を実施することで、通常の面接で課題になりやすい人による評価のムラ、それによる人材の質のバラつきが解消され、公正・公平な選考を実現します。

一般学生によるES・面接データを集めながらサービスの品質改善を重ねてきた今、「もう一度、AI面接官を受験したい」と回答した学生評価が95%に達したと報告しています。

参考文献

株式会社VARIETASプレスリリース

PKSHA Technology × トライアンフ「日程調整AI」

「日程調整AI」は、日程調整業務をAIが自動化するものです。一般的なツールのような「空き枠の照会」に留まらず、面接官の予定状況を解析し、必要に応じて既存予定の調整交渉含めた社内コミュニケーションまでをAIが担います。人事担当者が行っていた面接官への打診や候補者との往復連絡が不要となり、調整工数を約50%削減したと報告しています。

主な特徴として、下記が挙げられています。

  • 会社ルールに基づく面接枠の自動検索 面接時間や担当面接官などの条件に加え、企業ごとのルール(面接設定可能時間、1日の設定上限など)をもとにAIが面接枠を検索し、候補日時を自動提示します。

  • 空きがない場合もAIが調整を実行 カレンダーに空き枠がない場合でも、AIが予定内容を解析し、調整可能と推測される予定の移動可否を面接官に確認します。任意参加の社内ミーティングや定例会議など、重要度が低いと判断される予定についてAIが調整依頼を行うことで、手動での調整業務を削減します。

  • ワンクリックで回答できる面接官コミュニケーション 面接官はAIから提示された候補日時について、ワンクリックで調整可否を回答できます。

    複雑なコミュニケーションを必要とせず、迅速な意思決定が可能になります。

  • カレンダーのスクリーンショットによる判断支援(特許出願中) AIはカレンダー情報をもとに、面接官に対して予定のスクリーンショットを提示します。面接官はカレンダーを開くことなく予定状況を確認でき、日程調整の可否を迅速に判断できます。本機能は現在特許出願中です。

参照文献はこちら

日程調整AIプレスリリース

PKSHA「面接コパイロット」(β版のみ)

PKSHAの面接コパイロットは、VARIETASの「AI面接官」と類似していますが、オンライン面接の実施中のリアルタイムサポートと、面接実施後の業務処理効率化や評価の標準化を支援をする点で異なります。

「面接コパイロット」はオンライン面接時の会話内容をリアルタイムに解析し、適切な質問を表示することで、面接品質の向上を実現します。また、面接終了後は、面接の会話内容の要約と分析を行うことで、人間が最終的に評価するための前提情報を整理し、面接の申し送りや評価の標準化を支援します。

参照文献はこちら

PKSHA 面接コパイロット

タレントアンドアセスメント 対話型AI面接サービス「SHaiN 」

株式会社フルスピードは、対話型AI面接サービスSHaiNを導入し、人間の代わりにAIが⾯接を実施することで、人間が行う⾯接で課題視されてきた評価のばらつきが改善され、合否基準の統一、先入観のない公平公正な選考を実現したと報告しています。これにより、一次面接の工数を半減し、この時間や人員を候補者のフォローや採用広報に充てることができ、前年比133%の採用実績を達成しました。

参照文献はこちら

SHaiN プレスリリース

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