業界別のデータ活用

メディア・広告のデータ活用

以前からデータ活用が積極的に試みられ、生成AIの影響を最も早く受けた領域です。大量に生まれるクリエイティブの品質をどう担保するかが、新しい論点になっています。

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メディア・広告のデータ活用

生成AIの影響を強く受ける領域

メディア・広告の領域は、以前からデータ活用が積極的に試みられてきた領域で、生成AIの影響を最も早く受けた分野でもあります。2025年にはインターネット広告費が総広告費の過半数を占め、そのうち運用型広告が9割近くに達しました。データ活用の観点では、誰にいつ配信するかを判断する検索システムレコメンドシステム、クリエイティブ制作のための話題の把握、そしてその品質担保や効果測定といった領域が挙げられます。

トレンドの把握は、急上昇の検知まで仕組みにできる

まず前段として挙げられるのが、今のトレンドを解析的に把握する取り組みです。SNSやWEB上の媒体からトレンドを解析し、時系列で分析することで、急上昇した語を検知してアラートする仕組みが事例として挙げられ、当社でも実施事例があります。

話題そのものを生み出し、波及の経路を測る動きが広がる

他方、話題そのものを生み出す動きも広がっています。金銭の授受などを対価とした新たな発信方法が模索され促進される一方、景品表示法による規制がこれを追いかける状況が続いています。また、ユーザー発信型コンテンツ(UGC)やPRではない自然発生的なバズを促す施策や、追跡リンクなどを用いて波及の経路と効果を測定する事例が見られます。

生成AIクリエイティブは、人が見て問題のない水準の担保が重要

クリエイティブ制作における生成AIの活用も普及し、大手では四半期に十万本規模の広告素材を生成する体制も現れていますが、人の目による確認は依然として不可欠です。「生成AIらしい」タイトルや内容だと受け取られれば、そのクリエイティブのみならず媒体そのものが信頼を損ないます。誤字や、人物の顔写真が実物と異なってしまうといった事実と異なる出力には倫理的な問題として扱われるものも出始めており、今後時事問題化するのは時間の問題と言えます。記事内容を生成AIで監視する取り組みも始まっていますが、厳密な正確性の判断と生成AIの相性は決して良いとは言えず、この領域はまだ道半ばです。

配信の場が変わり、媒体が自ら持つデータが競争力を決める

配信される場そのものも変化しています。小売が保有する購買データを広告に結びつけるリテールメディア市場は数年で1兆円規模に届くと見込まれ、テレビもコネクテッドTVでの視聴が伸びるなかで、視聴ログを用いた分析と配信が進んでいます。いずれも、媒体が自ら保有するデータをどう扱うかが競争力に直結する領域です。

レコメンドとMMMは、変わらず中心的なテーマであり続ける

他方、従来から変わらず重要な領域もあります。個人の嗜好に応じてクリエイティブを出し分けるレコメンドシステムは、データ活用において引き続き中心的なテーマです。直接的な効果測定が難しい物理的な広告については、現在も統計領域のマーケティングミックスモデリング(MMM)が用いられています。

LLM検索が広がっても、一次情報を含める重要性は変わらない

LLMを介した検索の存在感も高まっていますが、LLMもまた既存の検索エンジンを通じて関連情報を探索しているため、検索意図に沿った回答であること、とりわけ一次情報を記事に含めることの重要性は変わりません。